自信を育み、 自分達らしい英語プレゼンをやり切るまでの成長の道のり【精華高等学校様インタビュー】

大阪府堺市の精華高等学校様では、スーパーグローカルコース(SGコース)にて、地域に根ざした国際人を育成されています。集大成として、高校3年生の夏には、オーストラリアでの英語プレゼンテーション大会に挑戦されています。

その挑戦に、高校2年生から3年生の約一年間、様々なアプローチで伴走させていただきました。

 

初めは自信がなさそうだった彼らが、チームとして一つになり、最後にはオーストラリアの地で、自分たちらしい堂々とした英語プレゼンテーションをやり遂げました。

その間、どのような変化があったのか、また、弊社が関わることでどのような効果があったのか、担任の近藤先生へインタビューをさせていただきました。

 

<インタビューのお相手>

精華高等学校 英語科 近藤 容典先生

 

-この度は、3年生のご卒業おめでとうございます。
 弊社がこの学年に関わらせて頂くようになった最初のきっかけは、インドとのオンライン交流でした。元々なぜご興味をお持ちいただいたのでしょうか。

個人的に中東に行く機会があった際に、現地の英語の違いに驚くことがありました。SGコースの生徒達は学校で毎日オンライン英会話に取り組んでいますが、いくら英語を勉強していても、色々な国の英語に触れていないと、実際に社会に出た時に国際的な場でのコミュニケーションが取れないと感じました。

 

-そこから、インドで全科目を英語で学ぶ同年代と、オンラインで交流するプログラムを取り入れて頂きました。先生との授業やオンライン英会話とは異なり、同年代を相手に、英語を「使って」コミュニケーションする真剣勝負の機会でしたが、生徒の皆様の様子はいかがでしたか?

正直なところ、なかなか通用していないと感じました。生徒たち自身もそれを感じてモチベーションが下がってしまい、こちらから呼びかけてもなかなか活発な取り組みに繋がらず、難しさを感じていました。

 

-弊社としてもその状況を打破したく、様々な分析を行わせて頂きました。
結果として、英語力の問題ではなく、「目的・目標意識」、「自分自身やチームへの自信」、「客観的視点に立った発信」といった部分に伸びしろがあると考えました。
そこで、2年生の3学期からは、3年生でのプレゼンテーション大会に向けて、チームビルディングやマインドセットを行っていく内容に大きく改変しました。この変更については、どのように感じられましたか?

残りの期間、モチベーションが低いまま予定通りの内容を終えることもできた中で、大きな内容の変更を提案してくれ、私たちの学校のことを真剣に考えて頂いていると感じました。私自身もどうしたら良いかと試行錯誤していた中で、彼らに足りないものを分析して提案してもらえたのはすごく有難かったです。Shin Edupowerからの提案を受けて「なるほど、そういうアプローチもあるのか」と感じた感覚を今でも覚えています。

 

-実際にマインドセットの部分に弊社が携わり始めて、生徒の皆様に何か変化は見られましたか?

大きな変化がありました。元々探究や自己分析が好きで、素直さがある生徒達だったこともあり、回を重ねるごとに変化が見られました。

それまで同じコースで過ごしていて、お互いのことも何となくはわかっていたものの、意識して言語化する機会はありませんでした。相互理解の機会を改めて設けたことにより、お互いの強み・弱みの認識や、それを活かしたチーム内でのそれぞれの役割を意識し出すようになりました。

今までは周りがやってくれるのを待つような控えめなタイプだった子も、メンバーの一員として、自分の役割を果たさなくてはいけないという意識が持てたように感じます。

 

-自然にお互いが助け合うようになり、生徒様の表情や言葉にも力強さが出るようになっていきましたね。
-その後3年生では、プレゼンテーション大会に向けた具体的な準備・練習に引き続き弊社が伴走させて頂きました。日本人社員はもちろん、オーストラリアでの発表本番を想定してインド人社員も関わり、英語プレゼンテーションの練習も行いました。
 このプロセスに第三者が入った効果は、どのような点にあったでしょうか?

3年生ということで、教員が細かく指示をするのではなく、自分たちが思う通りにやってみた上で色々な人にフィードバックをもらい、自分たちでより良くしていってほしいというスタンスを取っていました。

Shin Edupowerより本番を想定したフィードバックを受ける経験を繰り返すことにより、生徒同士の話し合いの場でも、「ここはこういう質問をされるんじゃない?」「こう言われたらこう答えよう」というやり取りが多く見られるようになりました。第三者が入ることで、自分たちが伝えたいことを一方的に伝えるのではなく、聞き手の立場に立って考えることができるようになっていきました。

 

-集大成となるオーストラリアのプレゼンテーション大会では、皆様どのような様子でしたか?

最初は緊張している様子でしたが、もうやるしかないと吹っ切れて、英語で堂々としたプレゼンテーションができました。想定外の質問が出ても以前のようにモジモジしたり固まってしまうようなことはなくなり、成長を感じました。

帰国後、入試に向けてエントリーシートなどを書く時に、プレゼンテーション大会に関連する経験で「書きたいことが多すぎる、どこも削りたくない」といった相談が出るくらい、それぞれにとって一連のプロセスが大きな経験になっていたようです。結果的に、ほとんどの生徒が希望した進路に進むことができました。

 

-初めの頃とは全く違い、堂々と、チームとしての自信に溢れたプレゼンテーションができるようになった様子を拝見し、弊社も成長に伴走できたことを大変嬉しく感じました。

-近藤先生は弊社のような学校外の存在もうまく巻き込みながら、生徒様が挑戦できる環境を作っていらっしゃったことが印象に残っています。何か心がけていらっしゃったことはあるのでしょうか?

人は一人では何もできないと感じています。生徒達にも「この人なら助けたい」と思えるような人になって欲しいと考えており、色々な社会人に繋ぐことで、子どもたちが色々な人から支えてもらっていると実感できるような機会を作っていました。

また、三年間、生徒達には「まずとにかくやってみる、走りながら修正していく」ということができるように、あえて膨大な量の課題を渡したりしていました。大人が悩むよりもまず動く姿勢を見せ、挑戦できる環境さえ作って一歩背中を推してあげれば、子供達は自分で成長していくものだと改めて感じました。

 

近藤先生、ありがとうございました!

子どもたちに「目標や夢、伝えたいことがない」、「自信が持てない」といった課題は、日本全国、共通して存在する課題と感じております。

見事にこれらの課題を克服し、強い意思を見せてくれるようになった、精華高等学校 スーパーグローカルコース卒業生の皆様の今後のご活躍が楽しみです。

 

弊社ではこのように、個別の状況に合わせたカスタマイズのプログラムもご提供しております。ご興味のある学校様は、お気軽にこちらよりお問い合わせください。

Last Updated on 2025-05-08