昨日2022年10月24日は、インドの「ディワリ」(Diwali)の祝日でした。ディワリは「光の祭典」と言われ、インド全土で盛大に祝われます。
コロナウイルス感染拡大の影響で過去二年は控えめでしたが、今年は各地で人々が集まり、随所で花火が上がるなど、以前のような盛大なお祝いが行われていました。
ディワリに先立ち、10月5日には、同じくヒンドゥー教の三大祭りの一つである「ダシェラ」(Dussehra)も祝われました。今日はまずそちらについてお伝えします。
ディワリもダシェラも、日付はヒンドゥー教の暦に基づいて決まっており、通常のカレンダー上の日程は毎年変動します。また、地域によって祝い方も異なる部分があります。
ダシェラは、インドの人々にとって非常に重要な文化的祭典です。10日間に渡って祝われ、インドで最も長いお祭りの一つです。 9日間のナヴラートリ(Navratri))と言われる期間の後、ダシェラを迎え、盛り上がりは最高潮に達します。
ダシェラ は、ラーマ王子が魔王ラーヴァナ(Ravana)に勝利した日を記念して祝われます。
魔王ラーヴァナ、その息子 メグナス(Meghnath)、兄弟クンバカルナ( Kumbhakarna) の巨大な像(写真参照)が、光による闇の終わりを象徴する炎で燃やされます。これは、悪に対する善の勝利を表しているそうです。
ダシェラの際には、家族と一緒に楽しめる多くのイベントが開催され、街が賑わいます。乗り物やゲームがあり、多くの人々で盛り上がります。
ナヴラートリの期間には、女神ドゥルガー(Durga)の化身を表す小さな女の子を崇拝するカーニャ・プージャ(Kanya pujan)という重要な儀式があります。女神ドゥルガーは魔王カラスラ(kalasura)を倒すために少女として転生したとも言われており、ナヴァ・ドゥルガー(Nava Durga)と呼ばれる女神ドゥルガーの9人の化身として、9人の少女が崇拝されています。
インドの人々は 7 ~ 8 日間断食した後、ナヴラートリの 8 日目と 9 日目にカーニャ プージャを行い、10 日目にダシェラを祝います。
また、期間中にはラムリラ(Ramlila)という劇も演じられます。ラーマ神の人生を辿った劇が行われ、ダシェラの日に悪魔ラーヴァナを倒して幕を閉じます。
ダシェラは悪に対する善の勝利の象徴で、インドの人々を鼓舞し、戦う精神を与えてくれるそうです。ラーヴァナの死は、「自我は常に人を殺す」ことをインド人に教訓としてもたらしていると聞きました。
このダシェラは、次の大きな祭典である「ディワリ」 (光の祭典) に繋がっていきます。ディワリについては次の記事で紹介しますので、どうぞお楽しみに!